「鏡の中は日曜日」のネタバレ


 いつものように、完全なネタバレをしていきます。
 完全なネタバレなので、そのことを了解の上、お読みください。 






 以上が、ネタバレであるが、如何でしたか?

 私には、次の場面が印象深い。
 と言うのも、「鮎井郁介」が、「水城優姫(ゆき)」に、
 「生きた屍のような誠伸の世話をしておらず、
  もう一度、探偵として活躍してほしい。」
と説得していた時、「水城優姫」が「鮎井郁介」の頬を平手打ちし、涙を流した。

 また、後日、本物の「石動戯作」が「水城優姫」と会った時、「水城優姫(ゆき)」が、
「彼(瑞門誠伸)はまだ生きている。
 手を握ると、まだ温かい。
 それでいいじゃない」
と言ったからである。

 類い希な知識と洞察力で、次々と難解な殺人事件を解決して行った冷徹とも思える名探偵の「水城優臣(まさおみ)」は、実は、とても人間らしさを大切にしようとした「水城優姫(ゆき)」だったのである。