物の学習室
「ゲルインク」とは?


 最近、「ゲルインク」ボールペンが流行りだ。

 ボールペンと言えば、
・油性インク、
・水性インク、
の2種類だったのだが、「ゲルインク」が主流になりつつあるようだ。

 で、解説を。

<ゾルとは>
 「ゾル」とは、
・「コロイド溶液」とも呼ばれ、
・顕微鏡でも見えないほどに小さな粒(コロイド粒子)が、
 「分散媒(物が溶け込む媒体)」に溶けている流動的な状態で、
・食塩水、砂糖水、牛乳、インク、化粧水、燃料などなど数え切れないほど有る。
物のことである。

<ゲルとは>
 「ゲル」とは、
・ドイツ語で「ゲル」で、英語では「ジェル」なので、
 「ジェル」の方が馴染み易いかも知れないが、
・「ゾル(コロイド溶液)」が、ゼリー状になり、流動性を失った物で、
・身近な食品から探すと、
 豆腐、コンニャク、ゼリー、卵白、ちくわなどの練り物などなど。
と言うことである。


<ゲルインクボールペンとは>
 ゲルインクボールペンは、
・インクをゼリー状にした物で、
・インク特性としては、水性なので、
 油性インクと異なり、さらさらとした書き心地である。
・インク素材としては、「顔料」を使っているのでクッキリする。
・インクの粘り気としては、
 油性インクほど粘り気が無いので、
 水性インクに近いような滑らかな書き心地である。
・油性インクに近いほど耐水性も有り、滲(にじ)まないし、
 インクも速く乾く。
との特徴が有る。

 油性インクと水性インクの良いところ取りした感じで、長所をがいっぱい有るボールペンである。

 そりゃそうだね。
 新たに開発されたインクだから、今までの物よりも良い物であって当たり前だものね。

<顔料インク、染料インクの違い>
 インクの中に、
・染料インク、
・顔料インク、
が有るが、これは、パソコンプリンターのインクにも有る違いである。

 で、その違いだが、
・染料インクは、紙に染み込んで行くインク、
・顔料インクは、紙の上に乗る(こびり付く)インク、
と言うことだろうか。

 そんな特徴や違いを受けて、高いプリンターだと、ブラック(黒)インクを2本セットするようになっていて、
・1本は、顔料インク、
・1本は、染料インク、
を使い、写真や文字での印刷の違いで使い分けるようになっているよね。