インフルエンザの歴史

 

<大昔>

 一番古くインフルエンザのことが出てくるのは、紀元前412年のヒポクラテスの記述の中に有るという。


<中世>

 中世時代では、病気は星の影響と考えられ、「天体の影響」という意味で“インフルエンツァ”と呼ばれていたが、1933年に小さな細菌を発見したイギリスのスミス達が、正式に「インフルエンザウイルス」と命名した。


<近世>

 1918年に、全世界で約3千万人が死亡し日本でも死者39万人弱の死者が出た、所謂「スペイン風」が大流行。

 1957年にアジア風邪

 1968年に香港風邪

 1977年にソ連風邪



<免疫が効かないわけ>

 人間は、免疫能力を体に備えているので、本来なら一度罹った伝染病には二度とかからないはずである。麻疹(はしか)や風疹、お多福風邪などはそうである。


 処が、インフルエンザウイルスはそれらのウイルスとそっくりなのに、何度も罹ってしまうのである。その理由は、次のように考えられている。

 インフルエンザウイルスの表面には2種類の抗原があり、それぞれ「H」と「N」と呼ばれている。そして、A型ウイルスは、Hを13種類、Nを9種類持っており、この組み合わせが変わると新しいウイルスのような力を持つので、何回も感染するのである。


 スペイン風邪はH1N1の組み合わせ、アジア風邪はH2N2、香港風邪はH3N2だったと言われている。