1)17年前
・学校法人事業を拡大させようとした「金崎玲子」は、
 会計を操作し裏金を作り、政治家や警察に賄賂を贈ってた。
・当時は刑事局長で今は内閣副官房長官を務める「山田勲」も、
 「金崎玲子」から多額の賄賂を貰い、政界出馬を目論む。
・運転手をしていた「松山」が、賄賂の罪を被せられそうになり、
 裏帳簿を奪おうとして、金崎玲子ともみ合いになり、
 結果、「松山」は崖下に転落し、死亡する。
 その時、「松山」は「金崎玲子」の顔を傷付け、「金崎」の血が、
 裏帳簿の1ページ目の下の部分に付着。
 その部分を握ったまま、「松山」は転落死亡したのである。
・その捜査を担当したのが、
 主人公「香坂の父親」と、現在の警視庁捜査一課長「小野田」で、
 「香坂の父」は、警察官になった自分の息子の将来を考え、
 「小野田」は、上司の「富永」捜査一課長からの、
  「松山は、収賄の罪から逃れる為に自殺したことにし、
   証拠となる、血の着いた裏帳簿は廃棄しろ。」
 との命令に従う。
・その後、
 「山田勲」は、政界の進出し、副官房長官にまで出世し、
 「富永」は、「金崎玲子」が理事長を務める
 「早明学園」の専務に天下りし、
 「香坂の父」は、苦悩から精神が崩壊し施設で過ごす。

2)「香坂」のこと
・「香坂」は、警視庁捜査一課の係長を務めるエリートだったが、
 不祥事に巻き込まれ、芝署、豊洲署と異動させられる。
 所轄に出されてしまった落ちこぼれは、
 二度と警視庁に戻れないと言われている。

3)新たな殺人
・賄賂攻勢が実り、「早明学園」は大きく発展しするが、
 学園の経理課長「横沢」が行方不明になる。
・そして、「早明学園」の経営不正疑惑を調べる為に、
 潜入捜査していた警視庁捜査二課所属の「江口」が、
 何者かが落とした鉄骨の直撃を受け、殺される。
・「江口」の死体の横には「横沢」の頭髪が3本落ちており、
 「横沢」が、横領がばれそうになって「江口」を殺したと、
 断定され、逮捕される。
・しかし、この事件の裏には大きな謎が有ると考えた「香坂」が、
 父が副官房長官「山田勲」でありながら、その父と反目する、
 刑事「山田」などの仲間と捜査を進める。
 そして、元警視庁捜査一課長「富永」と現捜査一課長「小野田」が、
 手を組んで「江口」を殺害し、「横沢」に罪を着せようとしていると、
 考え、追求する。
 実際は、「金崎玲子」が「江口」を殺し、「富永」が偽装工作をしたのだが。
・そんな中、「金崎玲子」の顔から出た血が着いた裏帳簿の切れ端を、
 「小野田」捜査一課長から見せられた「香坂」は、
 そこに、賄賂を受け取った一人として自分の父親の名前が有ることを知り、
 打ちのめされる。
・しかし、自分の父親は、
 「山田」刑事局長や「富永」元捜査一課長に利用されただけで、
 賄賂を受け取っていないと確信した「香坂」が、
 「富永」元捜査一課長の元を訪ね、裏帳簿の切れ端の話をすると、
 「富永」は、裏帳簿の切れ端がまだこの世に残っていることに驚く。
 「富永」が、「小野田」に切れ端を処分するように命じていたのに、
 警官としての正義を捨てられなかった「小野田」が、
 処分せずに隠し持っていたのである。
・「小野田」は、「富永」に協力しながらも、警官としての矜持から、
 昔の「金崎玲子」の「松山」殺しが許せず、
 17年間、苦しみ続けて来たのである。
・「香坂」の言葉に動かされた「小野田」は、
 裏帳簿の切れ端を「香坂」に渡し、
 それを証拠に、「香坂」は、
 「金崎玲子」を「江口」の殺人容疑で、
 「富永」を殺人幇助で逮捕することが出来たのである。

3)最後に
・「金崎玲子」は、「江口」の殺害は認めるが、
 17年前の「松山」殺しのことは一切口に出さなかった。
 また、殺人幇助で逮捕された「富永」は、
 元警視庁捜査一課長の犯罪を表に出したくない警察上部が、
 無罪で放免される。
 これで、17年間警察組織が隠し続けた賄賂殺人事件は、
 表に出ることなく、終わってしまった。
・「小野田」捜査一課長は、課長を自ら辞して、
 所轄警察署の署長に出る。
 その替わりに、「香坂」等の警視庁捜査一課復帰を求める。
・「小野田」のお陰で、「香坂」は、警視庁捜査一課係長に復帰。
 「山田春彦」も、所轄から警視庁捜査一課に復帰。
・副官房長官を務めていた「山田勲」は、
 健康上に理由で副官房長官を辞任する。

 こんな終わり方で良かったのだろうか?
 巷では、この最終回に賛否両論賑やかだそうな。
 さもあらん。